3Dプリンタを使ってみる(Bonsai Lab BS01+)
前回 DMM.make で3Dプリント注文して出来たものが思ったよりなかなかよい感じだったので、
3Dプリンタを所有してもっと気軽にやりたいなと思ったので、購入しました。
3Dプリンタもいくつか販売されていますが、今回購入したのは Bonsai Lab の BS01+ (ABS/PLA シングルヘッドモデル 組立キット)。
デアゴスティーニの 週間マイ3Dプリンタ の同等機になります。
選定理由は以下のとおり。
- 家庭用3Dプリンタでの主流素材である PLA や ABS 以外の素材(ゴムライクなど)も使いたい
- 公式サイトにて、上記フィラメントだけでなく部品の購入も可能
- 上位版(デュアルヘッドモデル) も用意されているが、下位版で使用経験を積んでから拡張パーツを購入し組み込む事でも可能
- Wiki が作られており、既存ユーザー情報が豊富
あとあと不調時にメンテナンスとか自分でやらないといけないだろうことを見越して(あと値段も完成版より2万ほど安いし)
組立てキット版を購入しましたが、組立の途中で結構ヒヤヒヤしましたし出力可能に至るまで日数もかかったので、
最終的な品質とかトータルで考えると、
完成版を購入した方が良かったかも…と思いもしましたが今更の話。
注文
- 公式サイトより、本体を注文
- 本体にはフィラメントは付属していないので一緒に購入 (ABS Clear と PLA Natural を購入)
- 一応ノズルっも 0.3mm と 0.4mm を購入
- 注文後、3日くらいで届きました。
- 思っていたよりずっと小さい箱(縦横高さ 30cm x 40cm x 30cm程度)だったのでびっくりしました。
(完成品もだいたいその位のサイズです)
- 思っていたよりずっと小さい箱(縦横高さ 30cm x 40cm x 30cm程度)だったのでびっくりしました。
- マニュアル類は注文後の発送完了メールにて入手方法が記載されています。
- 問い合わせフォームから依頼
- Facebookコミュニティページから入手(しかし私には断片的にしかファイルを見つけることができませんでした)
- BS01 Wiki にも入手先リンクあり(最新ではない可能性もありますが、手っ取り早く入手できます)
準備
- 組立にあたり、いくつか揃えておいたほうがよいものがマニュアルに記載されています。
- いくつかは既に持っていたので、木工用ボンドとねじ緩み防止剤を買い足しました。
- ラジオペンチは「便利なもの」扱いになってますが、個人的には必須だと思います。無いとスプリングをベルトに付ける時に大変です。
- リミットスイッチの配線で末端が外れて機能しないことがあったのでテスターもあった方がいいです。
- すきまゲージは、この組立のためだけにというなら買う必要はないです。
- ドライバーもキット内に付属していますが、強く締めるのには向いてないので別途用意しておいたほうが良いです。
- 細かい部品が多数あるので、保管しておくための袋や仕切りのついた部品ケースなどもあるとよいです。
- マイコンボードなどの機械部品を触るので静電気対策グッズもあるといいです。
【必要なもの】
・カッターナイフ
・木工用ボンド
・ニッパー
・定規、メジャー
【あると便利なもの】
・セロハンテープ
・ねじ緩み防止剤
・すきまゲージ(シックネスゲージ)
・ピンセット
・ラジオペンチ
・爪楊枝
・テスター
組立
マニュアルにしたがって組立作業を進めていきます。作業時間は 2~3 日はかかると見ておいたほうが良いです。
(なので、作業途中のものを保管しておく場所を確保しておくことをおすすめします)
以下、BS01 Wiki の BS01+マニュアルver2.02 > 組み立てマニュアル のファイル名ごとのコメントです。
- 00.BS01+はじめに編_Ver2.0.0.pdf
- 組立の流れや必要なもの(前述)が記載されています。
- 01.BS01+キット組立練習編_Ver2.0.0.pdf
- 組立練習ということで iPhoneスタンドを作りますが、幅が狭いので多分最新モデルの大きいやつは収まらない気がします
- いっそ幅広パーツを3Dプリンタで作成してすまうというのも一興かも
- 組立練習ということで iPhoneスタンドを作りますが、幅が狭いので多分最新モデルの大きいやつは収まらない気がします
- 02.BS01+筐体組立編 _Ver.2.0.1.pdf
- マイコンボードとドライバ基板を分離するのには力が必要です。
- マイコンボードに取り付けるスペーサーについて、一部削って加工する必要があります。
- 一箇所だけかなり削らないと収まらない箇所があり、私の場合は削りすぎてスペーサーの輪が開いてしまいネジで固定できない状態になりました。
- 03.BS01+テーブル組み立て ABSモデル編_Ver2.0.2.pdf
- アルミテープにポリイミドテープ(黄色いやつ)を張りますが、シワや空気が入って汚くなっても多少は大丈夫そうです(テスト出力で大きな問題にはならなかったので多分)
- ポリイミドテープは2枚付いてきますが、カッターなどで二分割すれば 4回分使えます。
- サーミスター(先端にガラスの付いた黒い配線)は精密部品なので慎重に扱わないといけません。
- スパイラルチューブは後で別の箇所でも使うので一部切り離す必要があります。(60cmほど必要。先に切っておいてもいいです)
- 05.BS01+リミットスイッチ組付編_Ver2.0.1.pdf
- リミットスイッチは3つの基板がつながった状態なので、切り離す必要があります。
- 切り離し線に沿ってカッターナイフで溝を深めてやると折り曲げて切り離しやすくなっていいかも
- リミットスイッチは3つの基板がつながった状態なので、切り離す必要があります。
- 06.BS01+XYガントリー組み立て編_Ver2.0.1.pdf
- スライダーロッドを固定する際に ねじ緩み防止剤 の仕使用を推奨されています。
- スライダーロッドとベルトが平行になるように調整します(スライダーの溝にベルトがはまるように)
- トーションスプリングをベルトに取り付ける際にはかなり力が必要です。素手でやるのは困難なのでラジオペンチ必須です。
- 07.BS01+ヘッド組立編_Ver2.0.1.pdf
- 冷却ファンにはさみこむ、風ストップ部品は固定されていないので外れてしまいます。私は木工用ボンドで接着させました。
- ここもサーミスタを使います。慎重に扱う必要があるのと、先端のセンサー部分をきちんと固定させる必要があります。
- 09.BS01+フィーダー組立編_Ver2.0.4.pdf
- 大きなギアとドライブロールの間にワッシャーを取り付けるよう記述がありますが付けないように。BS01 Wiki にて注意書きがされています。
- 10-2.BS01+配線編Rev2.0.3(配線編).pdf
- リミットスイッチ配線については、リミットスイッチに取り付けた後でコネクタから抜けてしまったりもするので、配線後にテスターで通電チェックをした方がよいかも
- ヘッドヒーターとヒーターヘッドフィルムヒーターの配線については、抜けると挿し直しが大変なのでドライバーで強く締めておいたほうが良いです。
- マイコンボードとドライバ基板を接続する際も力が必要です。筐体などで視界もよくないので分離時以上に慎重に。
- 11.BS01+Z軸組付フィーダー組付編_Ver2.0.1.pdf
- カップリング部品をモーターに取り付ける時は少し浮かせる必要があります。固定が甘いとリードスクリューの重みで沈み込んだりするので注意。
調整・確認
ここから、PCと接続してソフトウェアインストールや動作確認などをしていきます。
以下、BS01 Wiki の BS01+マニュアルver2.02 > 調整・設定マニュアル のファイル名ごとのコメントです。
- 12-1.BS01+設定編_Ver2.0.2.pdf
- マイコンボードとの通信に Arduino IDE をインストールします。デバイスマネージャで Arduino Mega 2560 が認識できていればOK
- Repeater-Host をインストールします。
- プリンタの設定では、エリア設定で原点ZをMAX にする点に注意です。Minのままだと Z軸原点から移動できなくなります。
- 12-3.BS01+調整編_Ver2.0.0.pdf
- 3Dプリンタと接続直後はXYZ軸座標が特定できない状態なので、変な軸移動をさせると故障の原因になるので注意です。
- X軸 Y軸 のシャフトに歪みがあったりすると、軸の末端まわりの軸移動ができなかったりガタガタ音がなったりすることがあります。要調整です。
- プーリーの位置を直したり、グリスを塗ったり、シャフトのネジ位置を動かして締め直したり、筐体の歪みを修正したりして改善させました。
- テーブル位置で、各位置で Z=0 (最上位置) の場合に名刺紙の厚み(0.3mm前後?)程度の隙間になるようにします。
- ポリイミドフィルムに直接でなく、別途敷物を載せて使う場合はそれを付けた状態で調整します。
- 13.BS01+造形編_Ver1.0.0.pdf
- フィラメントのセットの詳しい方法は、スターターマニュアルの方に記載されています。
- フィラメントをセットする際にノズルから出てきたぶんのフィラメントのくずは出力前に除去しておきます。
- BS01 Wiki に造形テストデータがあるのでそれを使います。
要調整な箇所もあるのだとは思うけれど、何とか出力までこぎつけました。
しばらくは簡単なモデルを出力して慣らしていきたいところです。